2007年12月8日土曜日

サブプライムの終結というわけでない

 アメリカのサブプライムへの金利対策は、既にわかっていたが、改めて見直された感じだ。もう株価が戻る時期、取組が時期をむかえたと考えられる。理由は後付なのだ。
 そういう意味ではチャート、取組は大切な指標だ。株価は取組、チャート、心理で動く。例えばイングランドの銀行がサブプライム問題の損失の結果危機に陥り、英国営になるという報道は、この問題が周知される前なら、マイナスにショックとして作用して株価は下げる。ところが今回むしろ上げたのは、これで収束に向かう、この問題はよい方向へ片付く、決着が付くという見方が出てきたためだ。おもしろいものだ。みんながみんなの動きの先を読もうとして先へ先へと予測する。予測だけでも株価は動く。
 お陰で円も落ち着き、ドルが買われたので、株価は世界的に上がる。円が売られ円安ドル高というのは、世界的な株安になる。アメリカは自国通貨が高いと株価は連動して高くなるが、日本は自国の通貨に反比例する。これが世界の基軸通貨と隷属している通貨の差だ。
 日本の製造輸出業にとって、111円台という今日の円ドル為替相場は、決して安くはない。まだまだ115円とか119円とかでないと。ところが先を見る株価は、この程度の弱い円安でも反応している。もし、120円を超えるようなことがあれば、日本国内の油は更に高くつくし穀物や金属も一層高く買わねばならないから、日本国民はそれほどうれしいことではないのに、日本の株価は暴騰することになろう。
 きっとこのジレンマは解消する。そうならないと、日本は見せかけの好景気に支えられていつかはぼろが出る。アメリカのぼろが出るのは、アメリカが世界1番でなくなりそうなころからだ。今はどんどんドルを出して世界にあふれさせているが、アメリカが強いからドル安にならない。ただ、今後、中国などではますますドル安になっていくだろうと思われる。そうしないと、中国元は安すぎてドルが中国に蓄積しすぎることになる。
 中国元が強くなると、日本も物価が上がる。この間店で見た、中国製の茶碗が100円、無垢の木の漆塗り箸が100円というのは中国の人件費安もあるが元安のお陰もある。これは日本の物価安定には寄与する。一方で油だけではなく、繊維、化学物質、金属などの素材や、穀物資源などが暴騰している今日だから、安いものは大歓迎だ。しかし、元が強くなると、100円で入ってきたものは150円、200円となる。
 今日のアメリカ株高、日本株高、為替の円安ドル高、世界的な株高を見れば、先高が期待される。しかし、日本株のごく一部しか見ていないが、内容を見ると、全面高ではない。特徴がある。グロースが弱く、バリューが効いている。それは、これまでの反動もあろう。例えば新日鐵666円+17円、DeNA767,000円-56,000円、ミクシィ1,820,000円-170,000円。ここ半月の逆の動きをしている。グロースが割合に強かったで、結局は買い玉が疲れたということだ。この疲れるという意味は、もう買う人が少ないという意味だ。これが傾向として定着するか分からない。

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