2009年4月4日土曜日

儲けるためなら

コムスンが介護医療不正請求を行って結局破綻した。
ミートホープも儲けるために消費者を騙した。
しかし、米国はもっとひどい。儲けるために合法的に人間を軽んじる。

最近読んだ書から2例。

1 マクドナルドの戦略

最大の開拓地である中国人を肉食化させるために、様々な手を打っている。穀物を食べている国民から、ハンバーグを食べる国民にしたいわけだ。肉食によってどれ程身体をこわすか、アメリカ人は分かっているのに肉食を仕掛けている。恥を知らない。
 我が国は、2002年中央教育審議会答申において、「子どもの体力は低下傾向が続いており、体力の向上のためには、適切な運動と十分な休養・睡眠に、調和のとれた食事という健康3原則の徹底による生活習慣の改善が不可欠である」と指摘された。2002年、食育基本法案が可決された。
 しかし、日本は具体的にマクドナルドやセブンイレブンのファーストフード(ジャンク)を攻撃してない。米国では、自分が肥満になったのはハンバーガーが原因だと、食品会社に訴訟が起きてる。日本は、もっと自信をもって食に切り込むべきだ。一部の企業の不満を恐れてはならない。30歳以上のコレステロール値は、日本よりアメリカのほうが高いが、30歳未満では日本の方が10ミリグラムも高い。
 米国上級裁判所で、2005年に判決があり、マクドナルド社に、トランス型脂肪酸の含有量を安全な量に減じること、全米心臓協会に7億7千万円を寄付しトランス型脂肪酸の知識普及などに使用すること、トランス型脂肪酸の使用状況を消費者に知らせる広報活動のために1.65億円を投じること、トランス型脂肪酸が心臓血管に与える害(LDLコレステロールを増やし心筋梗塞や心臓病を増加させる)について広く国民に周知させるべきことを命じられたという。

2 ファイザー社のバイアグラ販売戦略
 先頃、20年ぶりにあった友人に「昔と変わらない」と言われ、全くうれしくなかった。私は若いころから額が広く、というか髪が後退していて、後頭部も20代にして薄かった。しかし、ハゲをマイナスに思っていなかった私は、なんら問題はなかった。声も幼少期よりだみ声だが問題はない。
 しかし、これが私の中で「問題だ」という定義だったら困ったことだっただろう。
 それをファイザー社はやってきたのだという。まさに悪党。
 ファイザー社の戦略は、勃起に対する不安をもつ人を増やすことだった。
 「たまに勃起しないのは正常ではない。勃起不全という問題なのだ。」という定義を広めたのだ。そのため、米国では新たに3,000万人もの国民が勃起不全という病気に定義されバイアグラの潜在的消費者になったのだそうだ。バイアグラの爆発的消費は、勃起不全の脅迫にさらされた男のかなしい物語なのだった。
 自分で考えろ、と言いたい。なさけない。そんなことで男の価値が決まりはしない。(もっとも、米国ではセックスの強さが男らしさの指標なのかもしれないが)
 そもそも、肉体や精神について、何が正常で何が異常なのかは、簡単に定義できない。誰が決めることなのかも問題だ。

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