2009年6月16日火曜日

景気は簡単に回復しない

15日のロイターが、国際通貨基金(IMF)の専務理事の話として、伝えた。
「米ドルは、世界の主要準備通貨としての地位を維持する公算が大きい」
こういう発言をすること自体が、米ドルが世界経済の主要準備通貨の地位を降りようとしている証左だ。
ただ、米国の軍事力、メディアの力、研究の力、異質を容認する力、政治的な決断と実行の速さなど、まだまだ強い国だから、簡単には変わる通貨がないのも事実だ。また、米ドルが準備通貨だから結果として経済が強くなるとも言える。なぜなら、実際の国力よりもドルが高い。その高いドルを各国が国債などの形でたくさん抱えている。ドルが低くなれば、米国は今のような消費ができないし、各国が国債をはき出したら米国は没落する。

日本も、G8も、景気は最近底打ちを確認し上昇に転じたと伝えている。
しかし、これは各国が行った経済対策の効果が出ているだけではないか。
商品市場も上がったが、例えば原油にしても70ドルを超え、これで丁度いいという程度だ。かつてのように200ドルになるのではないか、という異常な事態にはならないだろう。

景気回復は、VかWかLだ。V字回復していくというエコノミストもいる。大方はVかWを予想しているようだ。私はL字だと思う。長い不況が続く。
とりあえず、3時間後に始まる今日の東京市場は大幅下落するだろう。

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