2011年5月5日木曜日

被災地を走る

3月11日から毎日相当の時間、ニュースを見て、新聞読んで、涙ない日はないほどだ。原発の問題もあって気が休まらない。

この惨事はボランティアするでもない私が見に行っちゃ、交通の邪魔だし物見は良くない。しかし、被災地の中では道路が混雑しないところもあり、迷惑にならない場所なら見ても良いかと思った。

北関東自動車道から真岡、笠間、ブルーシートの屋根を見る。
栃木県の方がひどい。地盤か、家か。どちらのせいかは知らない。
茨城県に入ってゆったりした道路を走る。
常磐道を北上し、北茨城で降りてから国道6号線を海沿いに北へ走る。

家々の1階が洗いざらしの所もある。
港では舟が打ち上げられている。

近代美術発祥の地と言われる五浦海岸。六角堂は流されてなく、ホテルも閉鎖状態。
灯台がある。真っ白な灯台は美しい。私はどうしてか分からないけれど、古い教会と共に、灯台が好きだ。古い寺はもっと好きだ。

ちょっとしたトンネルを抜けて福島県に入ると、いわき市勿来(なこそ)。勿来はもともと関があった。そういう地形を感じる。
これほど広い海水浴場はめずらしい。あまりに美しい砂浜。
遠くに常磐共同火力勿来発電所が見える。ここは東北電力と東京電力の共同出資発電所。東京電力は、東北のここでも発電している。

原発の事故が収束し、海水中の放射性物質、放射能がどれほどに落ち着くのか分かってこないと、この夏、この海水浴場で泳ぐ人は少ないだろう。

いわき市から、磐越道で郡山に向かう。この、ちょっとした低い山々を越える曲がりくねった高速道路では、新緑がきれいだ。田村市では放射線量が小さいのに、郡山に入ると大きい。減ったとはいえ、田村市は0.5レベルで、郡山市は1.5マイクロシーベルト毎時ある。
チェルノブイリの事故でも、放射線量は、同心円状には広がらない。風に乗って物質が飛ぶし、雨が降ればそこに落ちる。
二本松、郡山、安積、と放射線量が多いのは、福島第一原発の南の「いわき」よりも、風向きのために放射性物質のチリが北西に飛んでその後南下したためだ。文科省発表のデータでも、ポイントポイントで線量が多いところがある。

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