2009年1月7日水曜日

2年9か月ぶりの日経7連騰

 日経平均株価は9,239円となった。
 6日のNYダウが反発したうえ、1ドル=94円とさらに円安に進み、オバマ新大統領の景気対策効果期待がそのわけ。
 今日は3,250円、トヨタ自動車を空売りした。
 オバマが自動車関連に金を出しても、私には、あの業態が回復するとは思えない。
 トラックのような大型エンジンとボディの、製造元に1台1万ドルの利益をもたらす車がかつてのように大量に売れるようになるとも思えない。小型車や環境配慮車を造ろうとしても、その部品、期間技術は日本のメーカーの方が持っている。オバマは選挙中からビッグ3をつぶすわけにはいかないと言ってきた。強大な支持母体である全米自動車労組に対する言葉だ。
 自動車労組の力はそうとうに強く、日本よりも高い労働コスト(生産性が日本より悪く、時給は日本の1.3倍である)を維持するためだけではなく、退職者に対する手厚い保護(例えば高額年金、フィットネスクラブ、病院、保健など)がある。20歳でクライスラーに入り、30年勤めて退職すると50歳である。そこから死ぬまで平均的な労働者で年間3万ドルの年金が出されている。それを守るために公的な資金を出そうというわけだ。それで会社が立ち直るなら結構だが、私は立ち直るとは思わない。
 新大統領として就任後、景気対策を発表するだろう。それはかなりの額になるだろう。それまでに株価が上がっているか、今の状態を保てば、この政策を発表した直後は下げの始まりだから売りだ。発表までに株価が下げていれば、政策を発表した直後は上がるだろうから、1日おいて売りだ。たぶん、前者になるだろう。
 ただ、アメリカという国はジャーナリズムや基礎研究の力や軍事力を見れば分かるように、相当な底力を持っている。今回の金融危機でつぶれ、世界の基軸通貨であるドルが弱いまま推移することは、10年くらいのスパンでは考えられない。オバマを大統領に選んだことも、彼が敵を巻き込んで政権を造りつつあることも、日本にはできないすごい国だと思える。評論家が言うように、今年前半で株価が持ち直すと考えるほど私は楽観的ではないが、長くても5年後には強いアメリカが実現しているだろう。

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