2012年6月10日日曜日

日本の原発はどうなるのか

「原発は、人の手に負えるものではない」というのが私の今の結論になりつつある。 理由は、原子力を間違いなく運用することは、今の人間の科学力では無理だ。間違いを制御できない。間違いは必ずある。起きたら影響が大きすぎて、おしまい。 私の個人的な考えはまとまってきたが、世間はどうなるのかが、投資上は重要だ。 大阪も、福井県の近隣首長も、原発絶対反対から、容認しつつある風潮に変わってきた。 経済界からの圧力だろう。今の政治家というのは、ある面ではポピュリズム。だからこうなるのは予測していた。 原発を認める資本家層がしっかり方向を持っている。 もう一方の、国民世論だが、これはかなりの原発反対の力を有す。 デモなどの実力行使による再稼働反対の力は大きいだろう。簡単にはいかない。 その根拠だが、 ・日本各地で原発を廃止する方向に、市民が依存しつつある。脱原発という合い言葉に、依存しているのだ。 ・ウエッブサイト、ネットで力を持っているのは、再稼働反対の立場の人。 ・東海村の村上村長まで反対を表明してきた。これも市民の考えを受けている。 ・東海第2原発の半径20キロメートル圏内に72万人、30キロメートル圏に94万人の住民がいる。多くが反対する。 ・東海第2原発は、東京まで110キロメートルしかない。 ・10を超す市町で再稼働中止・廃炉を求める意見書や請願が採択された。 ・7月末には東海第2原発運転差し止めを求める県内外の住民約200人が国や日本原電を相手取り、提訴する予定。 困難が予想されるのは、原発停止による自分にとってのマイナスを世の中の人が理解していないことだ。マイナスを受け入れないで反対している。緊縮財政を受け入れない、公務員削減に反対し、かといってユーロ離脱をしたがらないギリシャ国民と同じだ。 ・原発立地自治体へのあまりにも多い収入(東海村60億円)がなくなり、福祉や事業が後退すること。 ・学校給食がただ、医療費がただ、低い健保税率、各種補助金交付、たくさんの公的施設、道路や建物建設費、そういうものがなくなる。 こういうことを住民は受け入れているのか。受け入れないで原発反対はないだろう。 ところが、結論として日本の原発はたぶんかなり縮小するだろう。おばかな世論に負けるだろう。

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