2009年6月1日月曜日

図書

経済誌と岩波書店「図書」6月号を読む。
「挫折と危機のなかで」(内山節)でアイルランドの農民の生活が書いてあっておもしろかった。

ウイリアム・ペディによれば、17世紀、アイルランド人は金を使用することなしに生活できた。
家畜が安価で、魚、鳥がたくさん捕れた。
自分の手で馬具や家具が作れ、農耕ができた。
誰でも造れるような家に住んでいた。
夫人はみな毛糸のつむぎ手、染め手である。
一日二時間とは労働しないで自給生活ができた。

短時間しか働かず、貧しい暮らしに甘んじる。これは素晴らしいと思った。
私たちは、豊かな生活の実現のために金が必要だったはずだ。しかし、今では金のために生活するようになってしまった。
労働それ自体が楽しみであった時代が終わり、金のために労働する時代になった。労働は手段に、生活は労働の疲れをとるための場所に。

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